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ECの本質を見極める戦略:5つの実態と改革方針

2026.08.08

ECを中心に事業計画、商品マーケティング、物流、流通改革が連動する様子を描いたイラスト

ECは、もはや特別な販売チャネルではありません。

企業によっては、実店舗を補完する存在ではなく、これからの物販を支える主役になりつつあります。

ところが、社内の組織や商品政策、物流、流通の仕組みは、ECが脇役だった時代のまま。ここに、多くのEC事業が伸び悩む根本原因があると感じています。

必要なのは、広告やサイト改善だけではありません。EC事業の実態を正しく捉え、会社の仕組みそのものを組み替えることです。

ECを伸ばす前に直視したい5つの実態

1.ECは主役になったのに、社内ではまだ脇役

  • 実態: ECが重要になっても、担当者が兼任だったり、補助的な役割として扱われたりするケースがあります。
  • マーケティング上の問題: 意思決定が遅くなり、顧客の変化や市場の反応に合わせた施策を実行しにくくなります。
  • 改革方針: ECを経営課題として位置づけ、責任者、役割、意思決定の範囲を明確にします。
  • 見るべきポイント: 売上だけでなく、粗利、顧客獲得、リピート、在庫回転などを経営レベルで共有します。

2.事業計画を持たないまま、ECを運営している

  • 実態: ECを「まずは試してみる事業」として始め、そのまま明確な計画を持たずに運営している企業があります。
  • マーケティング上の問題: 売上の良し悪しは分かっても、何が成果につながったのか、次に何へ投資すべきか判断できません。
  • 改革方針: 単月・年間の売上予算に加え、3年・5年の中長期計画を持ちます。
  • 計画に入れる項目: 売上、粗利、商品販売計画、広告費、顧客獲得単価、転換率、リピート率、在庫などを数値で管理します。

3.商品マーケティングが実店舗中心のまま

  • 実態: ECで顧客データが得られていても、仕入れや商品企画が従来の実店舗中心で進められることがあります。
  • マーケティング上の問題: 検索、閲覧、購入、離脱など、オンラインで得られる顧客の反応を商品政策へ生かしきれません。
  • 改革方針: ECと実店舗を分けて考えず、オンラインで得られたデータを商品企画、品ぞろえ、価格、販促へ反映します。
  • 目指す状態: 商品部とEC部門が同じ顧客像と販売データを見ながら、仕入れや企画を判断できる体制をつくります。

4.物流設計がECの成長に追いついていない

  • 実態: 販売は伸ばしたい一方で、保管、出荷、配送、在庫連携といった物流の設計が後回しになっています。
  • マーケティング上の問題: 商品が売れても、出荷の遅れやコストの増加が顧客体験と利益を損ないます。
  • 改革方針: 物流をバックヤード業務ではなく、ECの競争力をつくる重要な機能として設計します。
  • 見るべきポイント: 受注から出荷までの時間、出荷費用、在庫差異、誤出荷などを継続的に確認し、必要な設備や仕組みに投資します。

5.既存の流通構造がECに合っていない

  • 実態: メーカー、卸、小売という従来の役割や商慣習が、ECで顧客へ直接価値を届ける動きを妨げる場合があります。
  • マーケティング上の問題: 既存チャネルへの配慮が先に立ち、誰に、どの価値を、どの経路で届けるのかが曖昧になります。
  • 改革方針: DtoCを含む販売経路をゼロベースで見直し、各チャネルの役割、商品、価格、顧客体験を再設計します。
  • 判断基準: 既存の慣習を守ることではなく、最終顧客にとって分かりやすく、企業として継続的に利益を生み出せる流通かどうかで考えます。

改革は、販促より先に事業構造から始める

5つの実態は、個別の問題に見えて、実際にはつながっています。

改革は、次の順序で進めると整理しやすくなります。

  1. ECの位置づけを決める: 会社にとってECは補助チャネルなのか、成長事業なのかを経営として明確にする。
  2. 計画とKPIをつくる: 売上だけでなく、利益、顧客、商品、在庫の目標を設定する。
  3. 商品政策を組み替える: ECの顧客データを、仕入れ、商品企画、価格、販促へつなげる。
  4. 物流を先回りして設計する: 売上拡大に耐えられる出荷能力とコスト構造を整える。
  5. 流通経路を再設計する: メーカー、卸、小売、直販の役割を顧客起点で見直す。

ECの本質は、サイトではなく事業そのものにある

ECの成果が伸びないとき、サイトのデザイン、広告、キャンペーンだけに原因を求めがちです。

しかし、本当に見直すべきなのは、その手前にある事業の構造かもしれません。

  • ECは社内で主役として扱われているか。
  • 数字に基づく事業計画があるか。
  • 顧客データが商品政策へつながっているか。
  • 物流が成長の足かせになっていないか。
  • 流通経路は最終顧客のために設計されているか。

この5つを問い直すことで、ECの課題は販促の問題から、経営とマーケティングの改革課題へ変わります。

EC事業の戦略、商品政策、物流、DtoCを含む流通改革を整理したい方は、ビズデザインまでご相談ください

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