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AIエージェントの二刀流

2026.07.16

AIエージェントという言葉を聞く機会が、一気に増えてきました。

生成AIは、文章を作る、要約する、翻訳する、アイデアを出すといった使い方から始まりました。しかし最近は、単に「答えるAI」ではなく、目的に向かって作業を進める「AIエージェント」へと進化しています。

では、企業はAIエージェントをどのように活用すればよいのでしょうか。私は、大きく分けて2つの使い方があると考えています。

それが、AIエージェントの「二刀流」です。

AIエージェントの二刀流とは

AIエージェントの二刀流とは、次の2つを同時に使い分ける考え方です。

  1. 守りのAIエージェント:業務を整え、時間を生み出す
  2. 攻めのAIエージェント:売上・集客・販路拡大につなげる

どちらか一方だけでは、AI活用の効果は限定的です。守りだけでは効率化で終わり、攻めだけでは現場がついていけない。両方を組み合わせることで、初めて経営に効くAI活用になります。

AI AGENT DUAL USE

AIエージェントの二刀流

守り

業務を整えるAI

議事録、資料作成、問い合わせ対応、手順書化、社内ナレッジ整理など、日々の業務を軽くする。

攻め

売上を伸ばすAI

商品ページ改善、SEO、SNS投稿、広告文、EC分析、販路拡大施策など、成長につながる活動を増やす。

ポイントは、効率化で生まれた時間を、売上を伸ばす活動へ再投資することです。

守りのAIエージェント:業務を整え、時間を生み出す

まずは、守りのAIエージェントです。

中小企業の現場では、毎日たくさんの細かい業務が発生します。メール返信、会議メモ、見積資料、社内説明、問い合わせ対応、商品情報の整理、マニュアル作成。どれも必要な仕事ですが、経営者や担当者の時間を少しずつ奪っていきます。

AIエージェントは、こうした業務を整理し、標準化し、ある程度まで実行することができます。

  • 会議内容を要約し、次のアクションに分解する
  • メール文面や提案文のたたき台を作る
  • 社内手順をマニュアル化する
  • 問い合わせ内容を分類し、返信案を作る
  • ExcelやCSVのデータを整理し、異常値や傾向を見つける

これは一見すると地味です。しかし、実務では非常に大きな効果があります。なぜなら、業務のムダを減らすことは、経営者や社員の時間を取り戻すことだからです。

攻めのAIエージェント:売上・集客につなげる

もう一つが、攻めのAIエージェントです。

AI活用を「業務効率化」で止めてしまうのは、少しもったいないと感じています。もちろん効率化は大切です。しかし、そこで生まれた時間を、売上を伸ばす活動へ向けていくことが重要です。

たとえばEC事業であれば、AIエージェントは次のような使い方ができます。

  • 商品ページのタイトル、説明文、訴求ポイントを改善する
  • レビューや問い合わせから、お客様の不安やニーズを抽出する
  • 競合サイトの見せ方を調べ、自社ページの改善案を作る
  • SNS投稿やメルマガの企画を作る
  • AI検索時代に合わせたコンテンツテーマを洗い出す

つまりAIエージェントは、単なる事務作業の補助ではなく、マーケティングや販路拡大の実務にも使えるということです。

重要なのは「人が判断し、AIが動く」こと

AIエージェントを使ううえで大切なのは、すべてをAIに丸投げしないことです。

AIは作業を速く進めることができます。情報を整理し、案を出し、文章を書き、手順を実行することもできます。しかし、何を優先するか、どこまで任せるか、最終的にどう判断するかは、人間の仕事です。

特に経営やECの現場では、数字だけでは判断できないことが多くあります。会社の方針、商品のこだわり、お客様との関係、現場の事情。こうした背景を理解したうえで、AIをどう使うかを決める必要があります。

私の考えでは、理想的な役割分担は次の形です。

  • 人間:目的を決める、優先順位を決める、最終判断をする
  • AI:調べる、整理する、作る、比較する、手順化する

人が考え、AIが動く。この関係を作れる企業は、これから大きく変わっていくはずです。

中小企業こそ、二刀流で始めるべき

AIエージェントの活用は、大企業だけのものではありません。むしろ、限られた人数で多くの業務を抱える中小企業こそ、効果が出やすい領域だと思います。

最初から大きなシステムを作る必要はありません。まずは日々の業務を1つ減らす。次に、商品ページやブログ、SNSなど売上につながる活動を1つ増やす。この小さな積み重ねが、会社の動き方を変えていきます。

守りで時間を生み、攻めで売上につなげる。

これが、AIエージェント時代の実務的な活用方法だと考えています。

まずは、自社の二刀流ポイントを見つける

AIエージェントを導入するときは、いきなり難しいことから始める必要はありません。

まずは、次の2つを考えてみるとよいと思います。

  1. 毎週、時間を取られている定型業務は何か
  2. 本当はやりたいのに、後回しになっている売上改善活動は何か

この2つが見えてくると、AIエージェントをどこに使うべきかがはっきりしてきます。

株式会社ビズデザインでは、EC・IT・AIの活用を、経営と現場の両面からご支援しています。AIエージェントを自社の業務改善や売上拡大にどう使えばよいか、一緒に整理することも可能です。

AIエージェントの二刀流に関心がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

執筆者

宮地 章みやち あきら

株式会社ビズデザイン 代表取締役/AI・IT・EC戦略コンサルタント

1998年のEC黎明期から28年、現場に立ち続けています。楽天市場での自社EC運営(Shop of the Year 受賞多数、年商40億円の上場企業子会社の代表として設立から運営を担当)を経て、楽天株式会社で楽天ブックスのシニアプロデューサーとして売上向上と収益改善を推進。現在は株式会社ビズデザイン代表として、AI活用・DX推進・EC/IT戦略を全国の中小企業に伴走支援しています(支援企業70社)。商工会議所などでのセミナー登壇も多数。

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